弥勒”菩薩”に守られ続けた”闘神”!!-勝新太郎-座頭市-1989年-最後の闘い!!-The last battle in Shintaro Katsu-1989 of the Zatoichi.

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【解説/みどころ】
1973年から25作以来、
TVシリーズ100本を間に挟み
16年ぶりに座頭市を銀幕に蘇らせた。
勝新太郎による製作・監督・脚本・主演作品。
“曰わく付きの作品”※注である。
仕込み杖の居合い抜きは冴えわたり、
市のキャラクターは、
勝自身の年輪(当時57歳)とともに
さらに一段と奥行き深きものとなった。
助演陣も強い個性=癖のある
異色派俳優を多く起用。
特に最後まで菩薩のおはん役が
見つからなかったが樋口可南子が選出され、
猛烈な色気は出色である。
宿場町同士の血の抗争に巻き込まれた市は、
自分を慕う少女を買っていった一味に怒り、
両者を皆殺しにした後に、
いずこともなくまた去っていった。
脚本は撮影現場で始終手を加えられ、
変更されていったのも勝新演出らしい。
市を尊敬し想いつつ
最後に彼に斬りかかる浪人を
演じた緒形拳の好演は最後まで
見逃すことが出来なかった。
※注
誠に遺憾ながら本作の殺陣のリハーサル中、
五右衛門役の奥村雄大(鴈龍=がん りゅう
1964年8月9日-2019年11月1日没)の
持っていた真剣(本物の日本刀)が子分役の俳優の
首に刺さり死亡する事故が起きてしまった。
奥村に真剣を持たせたのは助監督で
急遽集められたスタッフの一人であった。
“真剣の使用における安全管理の問題”や
“重大事故の発生にもかかわらず撮影を続行する製作姿勢”などが問題視され、
大スキャンダルとして報道された。尚、
奥村は勝の長男で、本作が映画デビュー作であった。
勝新新太郎はその事件報道の
集中砲火を浴び満身創痍となってしまったが、
公開否や映画は大ヒットとなった。

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